旨味が凝縮したふっくらとしたレーズンが入ったパンはシンプルな生地でもリッチな生地でも本当に美味しいです。パン好きとしては美味しいレーズンパンは確実に毎度上手に作りたいものです。
お湯で戻したふっくらレーズン
手捏ねですと、あらかじめレーズンをお湯でふっくらと戻したものを練りこめば「ふっくらレーズン入り」はできるのですが、これがホームベーカリーとなると意外と曲者です。ふっくら柔らかくなったレーズンはホームベーカリーで混ぜ込むと、滑るわ粉砕するわでガッカリな結末に。
粉砕レーズンパンは生地全体にレーズンが練りこまれていて、ネチっとした食感。これはこれで意外と美味しいのですが、私としては、レーズンパンは、ふっくらとしているけれど潰れないぐらいの自立したレーズンが入ったパンというのが理想です。
ふっくらレーズン入りプチパン大作戦
パン生地の水分を増やして二次発酵長め作戦
レーズンをドライなまま投入する前提となると、パン生地から水分を吸収してもらうしかありません。ちなみに、30分くらいお湯に漬け込んだレーズンを量ってみたところ、レーズンの約28%くらいの水を吸収していたので、単純にその量の水をベースのパン生地の配合に追加することにしています。かなり水分増ですが不安になりますが。けっこうどうにかなるんですよ。ただ、水分の半分以上は牛乳にしておいた方が生地の締まりは良いかも。
さて、この場合、レーズンが投入されて焼成されるまでの間にじっくり水分を吸収させなくてはなりません。時間稼ぎのために二次発酵はじっくり長めにとります。常温で発酵させてもいいのかも。
ホシノ酵母を使っていたりして仕込み時間が長いのであればいつも通りに作っても良いと思います。
これでけっこうレーズンがふっくらしますが、やはりあらかじめ完全にふっくらレーズンを練り込んだパンにはかないません。次の方法でほぼ完全に投入できます。
完全に戻したレーズンを一次発酵前の生地に手早く手で混ぜ込む作戦
次なる作戦です。ホームベーカリーの「練り」が終わった時点で(スイッチは切らずに)生地をボールに移して、完全に戻したふっくらレーズンを手で均一に混ぜ込みます。2、3分で手早く。その後パンケースに戻し、そのまま一次発酵を続け生地を作り上げます。当然、この場合レーズンはあらかじめ完全に水を吸っているのでパン生地の元配合から水を増やしません。
ま、ここまでやれば完璧。ですが、ホームベーカリー使っておきながらこんな面倒なことをするくらいなら前者の「パンの水分を増やして二次発酵長め」作戦で合格ラインだと思います。
成形時にふっくらレーズンを巻き込む作戦
ちなみに、生地コースで出来上がった一次発酵後の生地を成形する時に完全にふっくら戻したレーズンを巻き込む、ということもやってみましたが、どうもこれが私的にイケてない。なんていうか、レーズンとパン生地が分離しているというか一体化していないというか。個人的にはレーズンはパン生地に絡まっていて欲しいです。パン生地を絡まったレーズンパンは一次発酵前に投入が望ましいようです。
まぁ、こういう感じが好きという方もいらっしゃると思いますからこれが良くないとも言い難いのですが。
たかがレーズンパン、されどレーズンパン。あぁ、楽しい。