市販の天然酵母の香り比べてみる

とかち野酵母のプチフランス

とかち野酵母のプチフランス

副材料の多いパンを食べる日が続くと、きまって、小麦粉と砂糖と酵母だけの極めてシンプルなパンが無性に食べたくなります。私はいったい何をリセットしたくなっているのでしょうね…。今朝なそんな気分でしたから、砂糖無しのシンプルパンを強めに焼いたのでした。子どもたちは白いふわふわした焼き上がりの方が好きですが、こういう時の私はたいてい高温でちょっと長めに焼いたフランスパン風にしたくなるのです。

スポンサーリンク

酵母の香り

私が4歳の時、隣の家のおばさんが(現在の私よりよっぽど若いと思いますが)、漬物の樽のような容器の中でパンを発酵させていていました。ふっくらと膨らんだパン生地と、発酵中の香りを今でもよく憶えています。発酵の香りは30数年(40年近く…)の時を超えて私の脳裏に焼き付く印象的な香りなんですね…。
この発酵の香り、酵母によっては「イースト臭」なんて言われて嫌われる場合がありますが、私はそれがあまりにも淡白だとむしろちょっと寂しいです。インスタントドライイーストの「サフ」は「妙なイースト臭さ」は無く、淡白な酵母の香りでオールマイティに使える、ということで人気です。私も普段はそちらを利用していますが、淡白が故にそれがちょっと物足りなく感じた時、天然酵母の個性を求めます。有名な市販の天然酵母3つを比較してみました。

ホシノ天然酵母

ホシノ天然酵母」の発酵の香りは、それはそれはうっとりとしてしまう甘〜い香りです。予備発酵させた酵母の香りは甘酒のよう…。初めて「ホシノ天然酵母」のパンを作った時、なんだか懐かしい心休まる気持ちになりました。「ホシノ天然酵母」の発酵の香りは麹由来だけあって日本人のDNAが感じさせる日本人にとっての安息香なんだと勝手に信じています。じっくり発酵させるだけあって、パンの味わいも深くなります。予備発酵やパン生地の発酵に時間がかかるけれど、その面倒臭さを払拭する味わいの魅力が「ホシノ天然酵母」にはあります

白神こだま酵母

1993年12 月屋久島とともに日本で初めて世界自然遺産に登録された「白神山地」から発見された酵母です。秋田県と青森県の県境にまたがる「白神山地」は豪雪地帯であるが故に、約1万年もの間自然のままの生態系を守りつづけてきた場所で、ブナ原生林、清らかな水、何兆種類ともいわれる微生物が生き続けてきている世界の貴重な財産なんだそうです。なんだかこれだけで酵母菌まで神秘的な感じがします…。巷では、発酵の香りが「味噌臭い」とか「納豆臭」という話があったり「個性的な芳しい香りが」とか賛否両論です。好みが別れる香りなのでしょうね。でも私が作った時はむしろ淡白な香りで個性的な独得の香りはあまり感じませんでした。これが上手に作れたことなのか、失敗なのかよくわかりませんが…。(独得の香りがすることが個性ならば、しなかったのは失敗だったのかな…。)発酵力と安定感はドライイースト並みに良かったです。でも個性を感じなかったので私はそれ以来使っていないんですけどね…。

とかち野酵母

北海道の十勝平野に自生するエゾヤマザクラのさくらんぼから分離した「とかち野酵母」は扱いやすいし発酵力が強いので、通常のドライイーストと同じ時間感覚でパン作りができます。「とかち野酵母」の特筆すべき点はドライイースト並みの発酵力もさることながら、フルーティーな甘い個性的な香りです。(さくらんぼから分離された酵母だからフルーティーな香りがするのかというと、それとは関係無いみたいです。)個性が強い程に好みは別れるのかもしれませんが、「とかち野酵母」についてはこの香りを「臭い」ととる方は少ないみたいです。
「とかち野酵母」は予備発酵が必要ですが、私はインスタントドライイーストも予備発酵させて使っているので、面倒に感じることは全くありません。むしろ24時間保管できるので、扱いやすいと感じています。最近、この「とかち野酵母」も生地に直接入れる事ができる「インスタントドライイースト」タイプもあるようです。乳化剤、V.Cが添加されているので予備発酵不要みたいです。

 本日のパン:とかち野酵母のプチフランスパン

北海道いいながらにして北海道の酵母を使うということはなんだか嬉しいです。
オリーブオイルと塩でいただくシンプルなパンは身体がホッとします。そんな母を横目に子どもたちは先日作った苺ジャムをじゃんじゃん乗せて食べていました。パンというよりジャムを食べている感じでした。滋味深さも何も無いではないか…。

とかち野酵母プチフランスとジャム

 本日の個数

8個

  本日の材料

強力粉 240g
薄力粉 60g
とかち野酵母 5g(小さじ1)
予備発酵のぬるま湯 30g(大さじ2)
予備発酵の砂糖 2g
170g
5g
仕上げ用強力粉 適量

  本日の焼成温度と時間

焼成温度 220℃
時間 20分


ブログランキングに参加しています。ポチっと応援していただけると嬉しいです♪

素朴でおいしいとかち野の酵母のプチパンバナー
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

  1. りっつ より:

    こんにちは。
    いつもパン作りの参考にさせていただいております。ありがとうございます。

    こちらのレシピお砂糖の分量が抜けていませんか?

    • yucco より:

      メッセージありがとうございます!
      こちらは、フランスパン風なので、砂糖無しで高温で焼き上げるレシピでございます^_^

      • りっつ より:

        気付くのが遅くなりすみません。
        お砂糖なしのレシピなのですね!
        重ね重ね失礼致しました

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です