いつもはカメリヤのような外国産小麦粉使う事が多い私ですが、今日は、めずらしく「ゆめちからブレンド」でパンを焼いてみることにしました。いつもの外国産小麦粉のレシピと同じに作ってみましたが、さて、焼き上がりはいかに…。あ、でも酵母はとかち野酵母です。
国産小麦粉
吸水率
国産小麦は外国産小麦に比べ、吸水できる水分量が低い性質がありますから、外国産小麦を使ったレシピと同じ水分量で捏ねるとベタつきます。でもホームベーカリーに捏ねをまかせてしまうのであれば、あえて水分は減らさずに作っても良いかな、と思いました。多少ベタつきますが、扱える程度のベタつきならパンは水分が多い方が美味しいですからね。
タンパク質の量と食感
小麦粉のグルテニンとグリアジンと呼ばれる「タンパク質」が水と結合すると「グルテン」と呼ばれる網目状の組織を形成します。そのグルテンが、酵母から発生する炭酸ガスを覆うことでパンが膨らみます。つまり、タンパク含有量の多い小麦の方が、よくふくらむソフトなパンになる、ということです。外国産小麦のイーグルやカメリヤと比べてもタンパク質の量自体は国産小麦だからといって大差はありませんがタンパク質の「質」が異なるんでしょうね、カメリヤと比べてもけっこうずっしり重いパンが出来上がります。よって、食感は噛みごたえのあるモッチリとしています。
といっても写真で見ると高さの違いより焼き色の方が目立ちますねー。実際手にすると膨らみっぷりは隣に置かなくても全然違うんでうけど、写真になってしまうと、それぞれを隣に置いて撮影したもので見比べないと比較できませんね。
焼き色がちょっと薄いのはとかち野酵母を使ったからでしょうね。とかち野酵母を使う時は砂糖を5g多く使うと焼き色がサフと同じ感じになります。比較するなら酵母に一緒にすれば良かったんでしょうけど、今日はどうしても「とかち野酵母」のパンが食べたい気分だったのです。でもこのズッシリになったのは酵母というより粉の影響だと思います。ま、サフを使ったらもう少しは膨らんだかもしれないけれど。
お味はといいますと、とても美味しいです。小麦の味がしっかりしています。これはこの小麦粉が美味しい云々というより灰分だと思います。
灰分と味わい
灰分は、外皮に近い部分や胚芽の含まれる量を示していて灰分が少ないほど白い粉となり、外皮に近い部分が多いほど、ミネラルが豊富になります。小麦粉のよってこの灰分がけっこう違います。国産強力粉の場合、灰分が多いものが多いです。スーパーで売っている小麦粉にはタンパク量や灰分は記載させれいないものが多いですが、製菓製パン材料店で販売されている粉を見るとパッケージに記載されています。
小麦粉名 | タンパク質 | 灰分 |
---|---|---|
カメリヤ | 11.8% | 0.37% |
イーグル | 12.0% | 0.35% |
国産:ゆめちからブレンド | 11.2% | 0.41% |
国産:はるゆたか | 11.3% | 0.43% |
リスドォル(準強力粉) | 10.7% | 0.45% |
サッコロッソ | 13.0% | 0.5% |
粉だけ見るとそんなに違いはありませんが、こね上がった生地をじっくり見ると、灰分の多い粉の生地には黒いプツプツがあります。といっても生地自体に色はさほど無く、比べなければ白い生地です。シンプルなパンだと小麦の味自体が粉の違いでよくわかります。配分が0.4%を超えると「この粉は小麦の味がする…」なんでグルメさんっぽい台詞を口にしたくなる濃い味わいです。ちなみに全粒粉になるとこの灰分が0.7%から1.3%くらいです。シンプルにいただくならば、全粒粉を少々混ぜたカメリヤ又はリスドォルで作ったパンが、ほどよくふっくらして、ほどよく味わいがあって好きです。
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